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Anna

山々の吐息





静かに連なる山々の吐息が

夜明けの風に乗り広がる

霧がその足元を包み込み

目覚めぬままの大地を覆う


谷を越えて響く音もなく

ただ山は静かに見守る

空の色がゆっくりと変わり

光が差し込むとき


すべてが動き出す瞬間を

ただ静かに、誰も知らず

山々の吐息は続いていく

遥かな空と地を繋ぎながら

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